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<スプレー塗装1>
さて、昨日はサーフェイサーを吹いて、下地を作るとこま
でやりました。一日経っているので、表面も確実に乾いて
います。
ということで、いよいよ塗装に入るわけですが、自分の
場合はまず塗装の順番をイメージします。
1)大作りなものでスプレーの方が良いもの
2)細かい塗りが必要で手塗りが必要なもの
今回のキットの場合は、大作りなものはボディと車体
(シャーシ)を指します。
まずは車体をスプレーする事にします。車内が黒とタイ
ヤが付いているので、フラットブラック(つや消し黒)のス
プレーを吹き付けて行きます。スプレーする前に必ず細か
いチリなどを取っておきます。でないと、表面にケバが立
つので要注意です。
サーフェイサーを吹いた時と同じように、一回吹いたら
渇くのを待ち、角度を変えて再度吹きつけを繰り返しま
す。
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<スプレー塗装2>
次にボディをスプレーします。何と言っても、一番気を使
わなければいけないところです。吹きつけ過ぎて液垂れ
したら今までの苦労が水の泡。細心の注意で少しずつ吹
き付けます。一定方向から薄く吹いて、渇いたら別の角
度から吹き付けるを繰り返します。(しつこいですが、これ
が重要)
後から、コンパウンドで研磨する事を想定して、薄塗り
の繰り返しで、3重くらいの厚塗りをします。
サーフェイサーとつや消し色は比較的渇くのが早いです
が、光沢スプレーはちょっと乾くのが遅いので、我慢しき
れなくなって、途中で触るのはタブーです。指紋がつきま
す。ドライヤーで乾かすのも1手。但し、温風だと塗装が
沸騰してしまうことがあるので、冷風を吹きつけること。
一度に厚塗りしてしまった場合は表面は乾いてても、
中がグニョっとしてる場合があるので、要注意です。 こ
の場合うっかり掴んでしまうと、しっかり指紋がボディに型
取りされます(笑)
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<スプレー塗装終了>
とりあえず、スプレー塗装する部分は、終了です。
ボディの方も、この段階では多少ツヤがなくてもノープロ
ブレムです。あとで『磨き』と『表面クリアー塗装処理』を
行うからです。
この段階で、まずは完全に乾かします。
渇いていないと、後で泣きます。
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<表面磨き>
渇いたボディの表面のツヤ出しを行います。自分が使
用するのは、田宮製のチューブ式コンパウンド。本来は
は表面を削る時に使う物なので、擦りすぎると塗装が剥
げますので、よーく表面を見ながら、ゆっくり擦ります。恐
い人はもっと目の細かいコンパウンドを使用してください。
但し、それなりに時間はかかるので覚悟する事(笑)。
コンパウンドを柔らかい布に塗布して、擦ります。塗装
面が滑らかになる程度でOKです。ドアノブやライトなどの
突起のあるところは、もともと塗装が薄くなっているので、
角の塗装が剥げないように注意。
この作業が終了したら、水で洗い流します。歯ブラシで
溝など部分にコンパウンドが残らないように、軽く擦る程
度で。
さぁ、水気を拭き取って、完全に渇いたら次の作業で
す。
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<手塗り塗装1>
さて大まかな塗りが終わると、今度は細かい塗装に入
ります。まずは車を作る際に一番多いシルバーから塗り
始めます。自分が使用するのは、『グンゼのクロームシル
バー』
この塗料は渇いた後に布で磨くとツヤが出て、本当の
金属の様な仕上がりになるからです。金銀の塗料は分
離し易いので、これでもかと言うぐらいに振り混ぜてくださ
い。塗料が流れないように、ティッシュなどで水気を取り
ながら塗るのがコツです。
タイヤのホイールをはみ出さないように注意しながら塗
っていきます。もちろん使用する筆は、極細を使用しま
す。
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<手塗り塗装2>
ボディは更に注意しながら、やはり、はみ出さないよう
に慎重に塗ります。今回シルバー塗装する部分は以下
の通り。
(もちろん個人の好みですが・・・)
1)ヘッドライト・テールランプ枠
2)スモールライト・ウィンカー枠
3)フロントエンブレム・リアノブ
4)フロントバンパー・リアバンパー
5)フロントのサイドウィンドーの窓枠
大体、こんなところでしょうか。
塗装が終わったら、これまた完全に乾燥させます。
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<グレードアップ>
さてここで、5で言ったようにシルバー磨きを行います。
柔らかい布で、渇いた塗料を伸ばすようにキュッキュと
磨きます。信じられないほど光沢が出てきます。これが
気持ちいい・・・(〃∇〃)
磨く時に、関係ない部分まで擦ると、そちらにシルバー
が付いてしまうので注意してください。
ここで、クリアースプレーを吹いておくのも手ですが、こ
の後の塗装時にシルバー部分に触らないように注意でき
るならば、クリアーは吹かなくても良いでしょう。
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<手塗り塗装終了>
テールランプやサイドランプのオレンジ、赤などを塗った
らとりあえず完了です。
後で表面をツヤ出しクリアー塗装することを想定して、
窓枠や幌などのフラットブラック(つや消し黒)で塗る部分
については、この時点では塗りません。
シャシーの方は、シートを塗装してしまいましょう。今回
シート色がわからなかったのですが、とりあえずツヤ消し
の茶色で塗りました。ウーン、資料写真によって黒だった
り薄茶だったりするので・・・う〜ん
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<デカール貼付1>
ボディをツヤ出しクリアー塗装をする前に、デカール(シ
ール)を貼り付けておきます。
自分は今回やらなくて失敗したのですが、このデカール
が予想以上に傷つきやすいので、切りとる前に全体に薄
くクリアースプレー(ツヤだし)を吹き付けて表面の保護を
行ってください。大丈夫と思って多寡をくくっているとボロ
ボロはがれて来て取り返しのつかないことになるので要
注意です。
(今回の失敗談として、参考にしてください)
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<デカール貼付2>
表面保護を行えば、後は恐いものなし(笑)
できるだけ細かく、絵に沿って切り抜きます。
今回使用するのは、左の写真のマークのみです。(大
塚氏のFIATはこの他にもいろんなステッカー仕様があり
ます)
ナンバープレートのデカールは、外枠がはみ出すので、
外枠の黒線はカットしてしまうぐらいの方が良いです。
左ドアに貼るレンガの左カットは、当時の大塚氏のFIAT
と同じ型にカットしました。レンガの横数は実際よりも少な
くしないとドアに収まりませんので、右2個分ほど泣く泣く
カットします(笑)
デカールの位置については【大塚康生のおもちゃ箱/大
塚氏著】を参照すると良いでしょう。
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<デカール貼付3>
切り取ったデカールを、水を入れた底の薄い皿に浮か
べます。5秒ほどで台紙から剥がれますので、これを慎
重に貼り付けます。
貼り付ける場所にデカール乗せて、位置が決まったら
ティッシュの端などで、水を吸い取ってやるとデカールが
ずれ難くなります。
フロントのナンバープレートは瞬間接着剤で先にバンパ
ーに接着してから貼り付けた方が良いでしょう。
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<デカール貼付終了>
とりあえず水気がなくなるまで待ちましょう。
これである程度貼り付いてますが、触ると剥がれたりし
ますので、できるだけ触らないようにします。
シルバー塗装部とデカールと、敏感な部分は、クリアー
塗装するまでは触れないように注意しましょう。
油断すると思わぬところで痛い目に会いますので、ここ
は我慢我慢です。
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<クリアー塗装>
やっとこ、クリアー塗装に入ります。ツヤだしクリアーを
吹くことによって、表面に透明な膜ができます。
つまり、シルバー部とデカールが、ここで完全にコーティ
ングされるというわけです。
また、ボディ表面自体もツヤが増しますので、これは絶
対にやりましょう。
ただし、今までのスプレー同様、薄く吹きつけの繰り返
しを行わないと、簡単に液垂れしますので、要注意です。
ここで液垂れしたら、全ての工程をやり直しになりますの
でご覚悟を。しかもデカールのスペアはありません(笑)
クリアー塗装終了後は、ちょっと時間を置いた方が良い
でしょう。完全乾燥するまで絶対に触れないようにしまし
ょう。
我慢できない人は、自分の指紋の透かし入りのFIATが
出来上がることになります。
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<ボディ塗装終了>
とりあえず、これでFIAT500の塗装は終了です。
写真のように、シャーシと組み合わせてみると、ちょっと
感動します。大塚氏のイラストが立体で再現されていると
いうことに興奮は頂点に。
ここからが、初心者と熟練者との分かれ道。熟練者は
「墨入れ」という技を行います。要はドア枠やボンネット、
トランクなどの溝に黒い線を入れるのですが、これがなか
なか難しい。墨入れはしなくても、それなりに見えますの
で手先の器用さに自身のない人、息を止めて作業を出来
ない人は止めた方がよいでしょう。
どうしても、やる人は次のように行ってください。
1)フラットブラックの塗料を筆先に少量付ける
2)そのまま塗料の薄め液(水性なら水)を少量含ませ
る
3)ボディの溝に先をちょんと付ける
まぁ、これを行うと、溝に沿って黒線がスーっと勝手に延
びて行きます。が、必ずどこかではみ出したりします。は
み出したものは、渇いた後にティッシュなどで拭き取ると
綺麗に剥がせますが、塗料の薄め方によっては全部取
れてしまうのです。また、塗料が濃すぎれば、二度と取
れなくなるという悲惨な状態になりますので、ここは慎重
に判断してください。薄める度合いは口では説明できま
せん。
薄めで初めて様子を見ながら濃くしていく、と言うやり方
が良いかと思います。
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<小物手塗り塗装>
ここまで来てしまえば、後は小物パーツの塗装だけで
す。この辺は、もう自分の好みで塗りましょう。
ちなみに自分の塗装は以下の通り。
<大塚康生氏ファッション>
・ハンチング帽:タン
・シャツ:ライトシーグレイ
・パンツ:カーキ
・シューズ:ブラウン
<トンカツ君>
・ボディ:薄ピンク(パノラマ堂さん推奨色)
<車パーツ>
・ハンドル:ホワイト
・ダッシュボード:ボディ色と同じ
・吸殻:ホワイト(フィルターは茶)
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<組立>
さぁ、後はプラモデルより簡単な組立です。
トンカツ君をボディ後部の左リア窓に貼りつけます。
後は大塚氏を左シートに座らせ接着、ハンドル付きの
左腕を接着します。
今回、このキットには付属していませんが、大塚氏のこ
のFIAT実車には、フォグランプが一個フロントバンパーの
左側に付いています。
模型屋で戦車の防弾ガラスセットが売っていたので、こ
れを購入、流用してフォグランプを付けて見ました。
こー言うコダワリ(自己満足ですが)が模型作りの醍醐
味です。
後は、ボディをシャシーにかぶせてやれば・・・と思った
ら、ハンドルが干渉してうまくかぶらなかったので、ハンド
ルの軸はカットしてしまいました。
ボディとシャシーを接着するかどうかはお好みでいいと
思います。
自分は大塚氏があまりにも可愛いので(笑)、取り外し
て鑑賞できるように接着はしていません。
何はともあれ、かぶせてやれば、完成です。
最後に、写真がボケボケでわかり難い部分が多かった
ことをお詫びしてメイキングを終了させていただきます。
ふぃ〜終わった、終わったーo(^-^)o
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完成〜!
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いかがでしょ?
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